自治体SNSによるシティプロモーションとは、地域の魅力を発信し「人・モノ・お金・情報」を呼び込むために、目的(WHY)→届けたい相手(WHO)→届ける内容(WHAT)→届け方(HOW)の順で設計する戦略的コミュニケーションです。「幅広く市民へ」と発信先を曖昧にしたまま運用を始めると、伝わり方が弱まり、PDCAも回しにくくなります。本ページでは、広報全体の戦略設計の考え方やふるさと納税などのシティプロモーション事例まで一気通貫で整理し、最後に自治体SNS戦略チェックリストもご用意しています。
また、自治体SNSのプロモーション戦略を本コラムの手順に沿って策定できる「自治体SNSシティプロモーション戦略策定シート」もダウンロードいただけますのでぜひご利用ください。
目次
自治体SNS戦略設計の要点まとめ
- 広報=発信ではなく「行動を促す戦略的コミュニケーション」として捉え、目的(WHY)から考える
- 自治体SNSが提供する価値は4つ(安全安心/暮らしやすさ/喜び・楽しみ/行動喚起)。どれを目的に置くかをチーム内で共通認識化する
- 「幅広く市民」ではなく、ターゲットをあえて絞る勇気を持つことで、伝わり方がぐっと良くなる
- 「喜ばれる情報」に絶対の正解はなく、エンゲージメント指標(LINE=開封率・クリック率、X=いいね・リポスト・リプライ・保存、Instagram=いいね・コメント・保存・シェア)で価値を確かめる
- 届けたい相手がいる場所に行く。SNSは「なんとなく全部」ではなく、目的別に使い分ける
- シティプロモーションは認知拡大→共感形成→行動喚起のフェーズで整理し、フェーズに応じた施策設計を行う
本コラムの手順に沿って戦略策定ができる
「自治体SNSシティプロモーション戦略策定シート」をご用意しています。
広報コミュニケーション戦略の基本 ─ 目的(WHY)から考える
広報コミュニケーション戦略とは、目的(WHY)を起点に、戦略(WHO/WHERE/HOWMANY/WHEN)と戦術(WHAT・HOW)を階層的に設計する考え方です。日々の広報業務では、つい「どんな情報を流すか」という戦術部分から着手しがちですが、戦略設計の起点は目的にあります。

図:広報コミュニケーション戦略は、目的(WHY)→戦略(WHO/WHERE/HOWMANY/WHEN)→戦術(WHAT・HOW)の順で設計する
1. 目的・戦略・戦術の階層構造
広報戦略は、次の3階層で考えます。
- 目的(WHY):何のために広報するのか
自治体としての使命・ビジョン・地域像は何か
1年後、2年後に目指す地域の姿はどのようなものか
市民・観光客・関係人口にどう思われたいのか
- 戦略(WHO/WHERE/HOWMANY/WHEN):誰に、どこで、どのぐらい、いつまでに届けるか
対象とする市民層・来訪者層は誰か
ターゲットへリーチできる媒体や場はどこか(SNS、広報紙)
どのような数値指標を、いつまでにどの程度達成したいか
- 戦術(WHAT・HOW):何を、どのように届けるか
どんなコンテンツを投稿するのか(地域の魅力、イベント情報)
どのSNSを使うのか
どんな反応や行動を期待するのか(拡散、来訪、行政サービス利用)
この階層を上から順に決めていくことで、SNS運用が「目的なき発信」にならず、ぶれずに設計できます。
2. 広報は「発信」ではなく「行動を促す戦略的コミュニケーション」
広報という言葉から「発信すること」をイメージしがちですが、発信は手段であり、戦術の一部です。広報の本質は、届けたい相手の行動を促す戦略的コミュニケーションにあります。SNSも、地域の未来を形作るための手段にすぎません。目的を明確にし、届けたい人に届けたい内容を適切な方法で伝えていく設計が必要です。
本コラムの手順に沿って戦略策定ができる
「自治体SNSシティプロモーション戦略策定シート」をご用意しています。
自治体SNSが提供する4つの価値 ─ 目的(WHY)の選び方
自治体SNSが提供できる本質的な価値は、大きく4つに分類できます。SNS広報の目的を、このいずれかに置き、「うちの自治体のSNSはこのために運用している」という共通認識をチーム内で持つことが、その後の戦略・戦術の設計をスムーズにします。

図:自治体SNSが提供する4つの価値(安全・安心/暮らしやすさ/喜び・楽しみ/行動喚起)
自治体SNSが提供する4つの価値
- 安全・安心を守る ─ 防災情報・注意喚起など、住民の生活を守る情報を届ける
- 暮らしやすさを提供する ─ ゴミ収集日、行政サービスなど、日常生活を支える情報を届ける
- 喜びや楽しみを提供する ─ 地域のイベント、特産品、観光資源など、地域への愛着につながる情報を届ける
- より良い地域づくりに向けた、行動を促す ─ 投票・申請・キャンペーン参加など、具体的なアクションを促す
4つの価値のいずれかに目的を置くことで、地域への愛着・信頼・共感が育ちやすいSNS運用へとつながります。チームで運用方針が揺らいだときには、この4つに立ち返り、自分たちのSNSがどの価値を提供しているのかを言語化してみることが重要です。
「誰に届けるか」を絞る ─ ターゲット設計(WHO)
ターゲット設計とは、SNSで届けたい相手を世代・関心・生活スタイルなどの観点で絞り込み、伝わり方を最大化するための整理作業です。「幅広く全市民へ」のままでは、情報の選び方も媒体の選び方も決まらず、運用の軸がぶれてしまいます。
1. 「幅広く市民」ではなく、あえて絞る勇気
「対象は誰ですか」と尋ねると、自治体広報の現場では「幅広く全市民」という答えが返ってくることが少なくありません。ただ、SNSにおいては、誰に向けて発信するかを少しだけ明確にしてあげることで、伝わり方がぐっと良くなる傾向があります。
ここで言う「絞る」とは、特定の層にしか届けないという意味ではありません。どのSNSで、どの層に、どんな内容を届けるのかを整理するという意味です。同じ自治体アカウントでも、媒体ごとに想定ターゲットを変えることは十分に可能です。幅広く届けるのではなく、適切に届ける。そのために、あえて絞る勇気を持つことが、SNS運用を成功させるポイントになります。
2. ターゲット層を整理する観点
ターゲットを絞る際は、たとえば次のような世代別の観点が起点になります。同じ「市民」という括りでも、関心や生活スタイル、SNSの使い方は世代ごとに大きく異なります。
ターゲット層の整理例(世代別)
- 10代〜20代の若年層
- 20代〜40代の働き盛りの世代
- 30代〜40代の子育て世代
これらを起点に、自分の自治体で「どのSNSで」「どの層に」「どんな情報を」届けるのかを、媒体ごとに割り当てて整理していきます。
「何を届けるか」を見極める ─ 情報選び(WHAT)
情報選びとは、届けたい相手に「喜ばれる情報」を見極めて選定する作業です。「この情報なら間違いない」という絶対の正解はなく、地域やターゲットによって喜ばれる情報はさまざまです。届けたい相手が明確になっていないと、そもそも情報を選ぶ判断軸が定まりません。
1. 絶対の正解はなく、ターゲットによって異なる
伝える情報選びの前提として、「この情報なら間違いない」という思い込みを一度手放すことが重要です。同じ「地域の魅力」を伝える投稿でも、若年層に響く切り口と、子育て世代に響く切り口は異なります。届けたい相手の反応を見ながらPDCAを回す姿勢が、情報選びの精度を高めていきます。
2. エンゲージメント指標で「喜ばれているか」を確かめる
届けた情報に価値を感じてもらえているかは、投稿のエンゲージメント(ユーザーの反応量)に表れます。SNSごとに見るべき指標が少しずつ異なるため、媒体に合わせて確認します。
| SNS | 見るべき指標 | 補足 |
| LINE | 開封率、クリック率 | 目的がサイト遷移の場合は、開封されてもスルーされて終わるケースもあるため、開封率だけでなく、クリック率に注目する |
| X | いいね、リポスト、リプライ、保存 | リポスト・リプライがネガティブな感情で行われていないか、文脈を見て判断する必要がある |
| いいね、コメント、保存、シェア | 保存・シェアは「あとで見返したい」「誰かに伝えたい」という強い反応のサインで、ターゲットに刺さっている投稿に現れやすい |
こうした反応を通じて、誰にどんな情報が届いているのか、ちゃんと価値を感じてもらえているのかを見ていくことが大切です。
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「どこで届けるか」 ─ SNSの使い分け(WHERE)
SNSの使い分けとは、届けたい相手が普段いる場所(=どのSNSを使っているか)を考えて、媒体を選ぶ作業です。プレゼントを渡したい相手がいて、相手のために選んでプレゼントを用意しても、相手が受け取りに来ない場所に置いてしまっては意味がありません。SNSも同じで、届けたい相手がいる場所を選ぶ発想が、戦略の第一歩になります。
1. 届けたい相手がいる場所に行く
ここまでで整理してきた「届けたい相手」と「届けたい情報」が決まったら、最後にその相手がいる場所を選びます。SNSを「なんとなく全部やってみよう」ではなく、何の目的で、誰に向けて、どこで発信するのかを意識して、目的別に使い分けることが大切です。
2. 各SNSの得意分野
代表的なSNSであるLINE、X、Instagram、YouTube、TikTokは、それぞれ得意分野が異なります。「情報の拡散」「コミュニティ形成」「個人へのリーチ」「購買意欲」などの観点で整理すると、どの目的にどのSNSを充てるべきかが見えてきます。

図:各SNSは「情報の拡散」「コミュニティ形成」「個人へのリーチ」「購買意欲」の観点で得意分野が異なる
各SNSの得意分野の整理
- LINE ─ 日常的に使われるインフラ的SNS。ゴミ収集や防災情報など、生活に密着した内容をタイムリーに届けるのに適している。信頼性が求められる行政配信と相性が良い
- X ─ 情報の拡散力が高い。リアルタイム性が強く、緊急情報やキャンペーン告知に向く。一方で情報の寿命が短く、継続的な蓄積には不向き
- Instagram ─ コミュニティ形成・ビジュアル訴求に強い。観光や特産品など「行ってみたい」「体験してみたい」と思わせる発信に効果的。検索機能の進化で、ユーザーが自分の興味からたどり着くメディアになりつつある
- YouTube ─ 動画専用プラットフォーム。移住者インタビュー、地元の魅力紹介、観光PRなど、長尺でじっくり伝える発信に向く。最近はショート動画の活用も増えている
- TikTok ─ 主にZ世代から人気のツール。ショート動画で訴求。「おすすめ」で幅広くユーザーへリーチできる
なんとなく発信するのではなく、どのメッセージを、誰に、どのSNSで届けるのが効果的かを設計することで、より伝わる広報へと進化していきます。
3. 各SNSのユーザー層
媒体選定をさらに精緻に行うため、各SNSのユーザー層の傾向も押さえておきます。

図:各SNSのユーザー層(国内月間アクティブユーザー・年齢層・特徴)
| SNS | 国内月間アクティブユーザー | ユーザー層 | 特徴 |
| LINE | 9,700万以上 | 全国各地に分布/幅広い年齢層 | 1to1コミュニケーションに向く |
| X | 6,650万以上 | 20代が多い/平均年齢37歳 | カジュアルな短文コミュニケーション/タイムリーさが重要/拡散力が大きい |
| 6,600万以上 | 10代〜60代まで幅広い/女性が過半数 | 画像・動画で訴求しやすい/フィード・リール・ストーリーズの使い分け | |
| TikTok | 2,700万以上 | 10代・20代が多い | ショート動画で訴求/「おすすめ」で幅広くリーチ |
| 2,600万以上 | ビジネスユースの30代以上が中心 | 実名登録でリアルな繋がり重視/フォーマル、オフィシャル、ビジネス寄り |
引用:「【2025年9月版】人気SNSのユーザー数まとめ」より
上流の目的(WHY)から、誰に届けたいのか、何を届けるのか、そしてどのSNSを選んで届けるのかを、しっかり順序立てて設計することが重要です。
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シティプロモーションとしての設計
シティプロモーションとは、自治体が地域の魅力を発信し「人・モノ・お金・情報」を呼び込むための取り組みです。単なる観光PRや移住促進にとどまらず、市民の誇りや共感を育み、地域全体のブランド価値を高めることを目指します。広報全体の戦略と同じく、何のために・誰に・何を・どのように伝えるかを明確にし、戦略的に情報を設計・発信する広報活動です。
1. シティプロモーションの定義と3つの目的
シティプロモーションは、観光振興、移住促進、関係人口、産業、ブランド構築、住民と行政の共創など、地域の課題に応じて多様な領域に広がります。ただ、その目的は大きく3つに整理できます。

図:シティプロモーションの目的は「認知の拡大」「共感の醸成」「行動の喚起」の3段階
シティプロモーション3つの目的
- 認知の拡大 ─ 地域の魅力を広く伝え、存在や特徴を知ってもらう。観光・移住・産品など、まず「気づいてもらう」段階
- 共感の醸成 ─ 地域のストーリーや人の魅力を伝え、共感を得る。市民・関係人口が「自分ごと」として関わるようになる
- 行動の喚起 ─ 訪問、移住、投資、購買、SNS発信などの具体的な行動につなげる。地域経済や関係人口の拡大に結びつく
単なる情報発信ではなく、地域ブランドの形成と持続的な関係をつくり、地域の価値を高め、持続的に選ばれるまちになることがシティプロモーションのゴールです。
2. フェーズ別プロモーション
シティプロモーションでは、自治体が今どのフェーズにあるかを考慮した施策設計が重要になります。フェーズによって、SNS上での打ち手は大きく変わります。
フェーズ別のSNS施策の例
- 認知拡大フェーズ ─ SNSキャンペーン、広告配信などで人を呼び込む
- 共感形成フェーズ ─ 日々の投稿の中で、返礼品の製造ストーリーや、地域の人の魅力を伝える
- 行動喚起フェーズ ─ SNSからポータルサイトへの誘導や、ポータルサイトそのものの改善
今自治体がどのフェーズにあるのかを考えることで、どこをターゲットに、どのような方法で、何を発信していくのかが整理しやすくなります。
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ふるさと納税の取り組み事例
ここまで整理してきた「目的(WHY)→戦略→戦術」「フェーズ別施策」の考え方は、ふるさと納税というシティプロモーション施策にもそのまま当てはまります。ふるさと納税の目的を分解すると、地域ブランドの確立/関係人口の拡大/地域経済の活性化、の3つに整理できます。それぞれの事例をご紹介します。
1. 長野県諏訪市 ─ 地域ブランド「SUWAプレミアム」の醸成
長野県諏訪市では、「SUWAプレミアム」というブランドを通じて、ものづくりの諏訪としての地域ブランド醸成を目的に、立体的な施策を展開しました。

図:長野県諏訪市の地域ブランド支援(コミュニケーション戦略策定から運用支援までワンストップ)
クライアントの課題
- マーケティング戦略、商品ごとの狙いが不明確
- マーケティングを行うための予算、人員の不足
支援内容
- 売上分析/商品情報整理
- ふるさと納税ポータルサイト更新
- アンバサダー施策
- メールマガジンの配信
- 特集記事の制作
- 御礼状の作成
- 運用ミーティング実施(月1回)
実現した成果
- 「ふるさとチョイス」商品カテゴリ内ランキングで5商品がランキングイン(※令和4年度実績)
- ふるさと納税を通じた、SUWAプレミアム認定品の年間売上が40%アップ
- 実店舗販売の年間売上が30%アップ
認知拡大(SNS広告・イベント出展)と行動喚起(ポータルサイト改善)の両輪を回すことで、地域ブランド醸成と売上向上を同時に実現した事例です。
2. 福島県柳津町 ─ Instagramキャンペーンによる認知拡大
福島県柳津町では、ふるさと納税返礼品の魅力発信を目的としたInstagramのフォロー&いいねキャンペーンを実施しました。

図:福島県柳津町のInstagramキャンペーン(フォロー&いいねによる若年層へのリーチ獲得)
クライアントの課題
- 若年層へのふるさと納税の訴求が十分ではない
- 認知度向上と同時に、フォロワー基盤の拡大が必要
- 限られたリソースの中で効率的に効果を出す仕組みが求められていた
支援内容
- フォロー&いいねキャンペーンの企画/投稿作成/当選者抽出・連絡/分析レポート作成
実現した成果
- キャンペーンにより2,307人のフォロワーを獲得(KPI比230.7%)
- 運用開始から8日間で、リーチ数65,000超/インプレッション78,000超を実現
認知拡大フェーズの自治体が、限られたリソースのなかでSNSキャンペーンを軸に据えた典型例といえます。
最後に
自治体SNSによるシティプロモーションは、目的(WHY)から戦略・戦術へと順序立てて設計することで、初めて「伝わる広報」になります。
- 広報を「発信」ではなく「行動を促す戦略的コミュニケーション」と捉え直す
- 4つの価値から目的を選び、チーム内で共通認識を持つ
- ターゲットをあえて絞り、エンゲージメント指標で情報の価値を確かめる
- 各SNSの得意分野とユーザー層を踏まえ、目的別に使い分ける
- シティプロモーションは認知拡大→共感形成→行動喚起のフェーズで施策を整理する
実務でこの順序を設計に落とし込むためのチェックリストもご用意していますので、ぜひあわせてご活用ください。
本コラムの手順に沿って戦略策定ができる
「自治体SNSシティプロモーション戦略策定シート」をご用意しています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「ターゲットを絞る」とは、特定の層にしか発信しないという意味ですか?
いいえ、特定の層にしか届けないという意味ではありません。「どのSNSで、どの層に、どんな内容を届けるのか」を整理するという意味です。媒体ごとに想定ターゲットを変えることは十分に可能で、自治体アカウント全体としては幅広い層に届けつつ、各投稿は適切な相手に向けて設計します。
Q2. LINEで開封率が高い場合、その情報は届いていると判断してよいですか?
開封率が高くても、ターゲットにとっての情報の価値と必ずしも一致しないため、判断軸としては不十分です。LINEでは開封率とともに、クリック率にも注目することを推奨します。情報の設計がずれていると、開封されてもスルーされて終わるケースが多いためです。
Q3. Xでリポストやリプライが多い投稿は、すべて成功と判断してよいですか?
文脈を見て判断する必要があります。リポスト・リプライはネガティブな感情で行われることもあるため、その投稿に対する反応がポジティブなものかどうかを確認したうえで評価することが大切です。
Q4. シティプロモーションでSNSを使うとき、最初に何から考えるべきですか?
広報全体の戦略と同じく、目的(WHY)から考えます。観光PRであれば「市外の人に非日常を感じてもらい訪れたいと思ってもらうこと」、ふるさと納税であれば「返礼品を通じて地域の魅力に気づいてもらい、地域のファンになってもらうこと」など、目的を明確にしたうえで、認知拡大/共感形成/行動喚起のどのフェーズに自治体があるかを整理し、施策を設計します。
自治体SNS戦略チェックリスト
設計フェーズで押さえるべき項目を、A〜D の4カテゴリに整理しています。
A. 目的(WHY)
- [ ] 4つの価値(安全安心/暮らしやすさ/喜び・楽しみ/行動喚起)のうち、メインに置く目的が定まっているか
- [ ] その目的が、自治体としての使命・ビジョン・地域像と接続できているか
- [ ] 目的についてチーム内で共通認識が取れているか
B. ターゲット(WHO)
- [ ] 「幅広く市民」ではなく、世代・関心・生活スタイルなどでターゲットを絞り込んでいるか
- [ ] 媒体に適したターゲットを設定しているか
C. 情報・媒体(WHAT/WHERE)
- [ ] ターゲットに「喜ばれる情報」を選ぶ判断軸が、エンゲージメント指標で確認できる状態になっているか
- [ ] LINE/X/Instagram それぞれで、見るべき指標を担当者が把握しているか
- [ ] 各SNSの得意分野(拡散力/コミュニティ形成/個人リーチ/購買意欲)とユーザー層を踏まえ、目的別に媒体を使い分けているか
D. シティプロモーションのフェーズ
- [ ] 認知拡大/共感形成/行動喚起のどのフェーズに自治体があるかを言語化できているか
- [ ] フェーズに応じたSNS施策(キャンペーン/ストーリー発信/ポータル誘導など)を設計に落とし込めているか
自治体SNSのプロモーション戦略を本コラムの手順に沿って策定できる「自治体SNSシティプロモーション戦略策定シート」をご用意しています。
